ゼンアーキテクツが「第 3 回 AI Challenge Day」でマルチエージェントアーキテクチャを披露!

2024/12/09
2024/12/09

こんにちは、ゼンアーキテクツ代表の三宅です。私たちは先日開催された「第 3 回 AI Challenge Day」に参加し、最新技術に基づく生成 AI アプリケーションのアーキテクチャを披露する機会を得ました。今回はそのレポートをお届けします。

イベント概要

「AI Challenge Day」は、生成 AI の活用をテーマにしたコンテストで、日本マイクロソフトや角川アスキー総合研究所が主催する一大イベントです。第 3 回となった今回は「Virtual Online Store Copilot」という難易度の高いテーマが設けられ、EC サイトの顧客体験の向上を目指すアシスタント開発が課題となりました。

ゼンアーキテクツの挑戦

ゼンアーキテクツは 8 社目として登場し、限られた時間の中で模範となるようなアーキテクチャ構築を目指しました。今回参加したのは、AI、Azure、フロントエンド、モバイルアプリなどのコアメンバー 5 人で、実質 1 日しか集まれなかった中、「できる範囲でやりましょう」ということで採点対象の競技には参加しない選択をしましたが、やるからにと、実際に動くところまで作り切った上で成果を発表しました。

開発の風景

我々のアプローチ

  1. アーキテクチャ設計:

    • 活動の第一歩はアーキテクチャの設計。非構造化データと構造化データを効率的に扱うために、Cosmos DB の NoSQL API を主要なナレッジストアとして位置づけしました。これは EC サイトに必須の信頼性と拡張性を重視した選択で、Microsoft の Well-Architected Framework に則っるためでもありました。

初期アーキテクチャ図

  1. マルチエージェントの実装:

    • Azure Functions(Durable Functions)を用いて、マルチエージェントの仕組みを実現しました。それぞれのデータや質問に特化したエージェントを配置し、Durable Functions で実装した複数のエージェントが協調して問題解決を目指します。これにより堅牢で効率的なワークフローが構築できました。

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  1. データ分析アプローチ:
    • 当初は Microsoft Fabric の活用を計画しましたが、今回利用できるリソースの制約により断念し、Cosmos DB に集約したデータを基に、Text-To-NoSQL アプローチを採用して、動的に NoSQL クエリを生成する戦略をとりました。さらに開発体験の良い Prompty を利用してプロンプトを繰り返しチューニングし、開発効率を高めることが可能となりました。

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参加した理由は、ただ成果物を作ることではなく、挑戦を通じて得られる新たなインサイトをメンバーと共有し、生成 AI アプリケーション分野の専門家としての技術力をさらに育むことです。おかげで Cosmos DB NoSQL のベクター検索 や.NET9 といった新技術をも勇敢に試すことができました。

最後に

今回の参加で改めて感じたのは、時間が限られていても、柔軟に発想を転換させてプロジェクトに臨む力が ZEN の強みであるということです。「AI Challenge Day」では刺激的な交流も実現し、新たなビジネスアイデアや技術のヒントを得ることができました。

これからもゼンアーキテクツは、技術革新を追求し続け、常に最前線で模範となるアーキテクチャを作り上げていく所存です。応援よろしくお願いします!